TAKST の雑念所

週2は何かを書くということを目的に、思いついたことを何か書きます。

ソシャゲガチャはスマホ時代のパチンコである

タイトルで書きたいことはすべて書いてしまった。もう少しだけ補足すると要点は以下です。

  • パチンコに通いつめる人のほとんどは儲けようと思ってなんかいない。あんなもん勝てるわけがないのは理解している。
  • それでもパチンコもカジノも中毒者が生まれるのは射幸心を煽ることに特化・最適化された遊戯になっているからである。
  • そしてパチンコ以上に射幸心煽りに最適化が進んだのがソシャゲのガチャである。

射幸心のメカニズムは生物の個体が報酬を得られる可能性があるリスクを取るように促す脳内成分(俗に脳内麻薬と言われる類のもの)が分泌されるからで、生物の本能として、基本的には現状維持バイアスが働くものの、まれにリスクを取ることでも快感を得られるような構造になった個体が生存した結果である、と理解している。なので、パチンコやガチャで、たまたま勝つ=脳内麻薬が分泌される経験を数回経験した人間が、再度、その感覚を求めてズルズルとやり続けてしまうという状態は、本能的なものなわけです。要するに甘いものがあったらつい食べてしまう、とか、酔った後に締めで糖質を欲しがってしまう、とか、その手の誘惑とほぼ同義です。なので、パチンコから抜け出せない人たちに、あんなもん勝てるわけないでしょという説得は無意味ですし、ソシャゲのガチャに廃課金する人たちに、そんなもんデジタルデータで何の価値もない、と言っても無意味です。ランダムで "良い結果を得られるかもしれない" という状況で脳内麻薬が出るわけで、その脳内麻薬が出る状態を欲してる人たちに、そんなことは関係ないので。

 

科学的な調査の裏付けがあるわけでも、その手の研究の論文も見たことはないですが、たぶん、スポーツにハマってる人々も似たような背景があるんだろうな、と。肩やひざ、腰までボロボロにして、日常生活に困るレベルの身体ダメージを追いながらも草トー出場をやめられないテニスおじさんも多数観測してまして、彼らが口をそろえて言うのが、「自分と同等、あるいは少し格上の相手と対戦する際のスリルが楽しい」という意味合いの言葉です。パチカスもガチャ廃もテニおじも、みんな脳内麻薬にやられてるわけです。あ、あと、SNS 映えに毒された人たちも同じようなもんだろうな、と想定してます。一度バズったり、激烈に承認欲求が満たされるような体験をすると、それを求めてリスクを取る個体に変容するんだろうなーと。脳内麻薬恐ろしい。怖い怖い。

 

結論が何かあるわけでもなんでもないのですが、本能はあくまで遺伝子的にプログラムされている動きなだけで、人間は幸いにも強制的にそれを書き換えて動くという、理性で本能に勝つことができる生き物だったりします。なので、本能は本能として理解した上で、理性でも頑張りましょう、という話? あとは、パチンコはたぶん、ソシャゲに駆逐されると思います。