TAKST の雑念所

週2は何かを書くということを目的に、思いついたことを何か書きます。

メタバースはハイデリンに行き着く

最初に断っておきますが、僕は FF14 をプレーしてません。ついでに FF11 もプレーしてない。攻略サイトを流し読んだり、プレー動画を倍速再生したり、ネットミーム化した各種情報をつまみ食いして恋焦がれはするものの、消費することになるだろうリアル生活を贄に捧げる勇気が出ずにプレーできてないのです。そんな僕がこんなことを語るのもおこがましい気もしますが、どうせチラ裏なので書かせてください。メタバースが行き着く先は FF14 であると...!

 

ブロックチェーンや DX といった数多あるマーケティングバズワードの最新ネタとしてメタバースが活況です。猫も杓子もメタバースGoogleMicrosoftメタバースFacebook にいたっては皆様ご存知の通り社名まで Meta に。技術的なトレンドとはとても言えない。バズワードらしいバズワードになってると思うわけです。だって、中身がないんだもの。セカンドライフの頃から、中身がないんですもの。オンラインのバーチャル空間で何すんの?の答えが20年経っても見つからない。バーチャル空間のブロッカーは技術的な問題やスペック的な問題ではないです。

 

スマホの走りとして初代 iPhone が出た時や、インフラとしてのパブクラが出てきた初期の AWS は明確に、無限の可能性はあるが技術的に足りない点が見えている、というものでした。iPhone ならタッチインターフェースとフルブラウザにアプリという要素はまさにゲームチェンジャーで、より高速な通信規格への対応や、CPU・バッテリーの向上、コンテンツ側が対応すれば世界が激変することが目に見えてました。AWS にしても、慣れないと絶妙に使いづらい Web コンソールやら、共有ディスクが使えないとか、リージョン数が限定されるとか、そこら辺は些末なことで、サクっとグローバルにインターフェースが空いたインフラが従量課金で使えるというのは劇的だったわけです。翻って、メタバースはどうか。

 

セカンドライフを思い出してみましょう。バーチャル空間は見た目は派手ですが、そこで何が変わるか?群がったのは地権屋のデジタル版やら派手さに食いついたマーケ屋さん、投機資材屋さんあたりです。一般人の生活が豊かになるものでも、便利になるものでもない。何が楽しくてわざわざデバイスを使って、現実に好き放題できることを制限つきでやらねばならないのか。

 

数週回って再度再燃しているメタバース、もとい、バーチャル空間フィーバーですが、 Zoom や Teams 等を使ったリモートワークがテック企業を中心に定着したことや、コロナによる物理的コミュニケーションの制限が理由になっていることは理解します。しかしだね、せっかく、空間をデジタル化して現実ではできないこともできるという利点があるのに、現実を模倣してメタバース空間で会議をせねばならないのか。会議するなら、Zoom か Teams で良くない? 反応が見づらいとか、横の人とこそこそと相談・雑談しづらいとか、内職しやすいとか、それは Zoom とか Teams を改良すれば良いでしょう。雑談は個別チャット開けば今でも解決できるし、反応有無はカメラ・センサー群を利用して視点やうなずき等の反応をヒートマップ的なもので表す機能とかでカバーできると思うわけです。それがプライバシーだなんだを持ち出して拒絶されるか否か、というところは別議論。そんなもん、メタバース会議でも一緒だし。

 

技術の進化やデバイスパフォーマンスの向上によってバーチャル空間が受けるメリットは何かというと、表現力やできることが増えるということ。であれば、なおのことリアル空間を模倣する必要がないでしょう。万人の夢、ないしは、世界中の男子の夢は手から火の玉やかめはめ波を打つことであり、大剣を振ってドラゴンを狩ることであり、エルフ耳の美少女とキャッキャウフフすることなわけで、それって FF14 で実現してることじゃね?と思うわけです。夢のようなファンタジー世界で、オンライン空間での多数の仲間たちとともにモンスターを追いかけ、自身の研鑽に励み、狩りや収集をして財を成すと。やっぱりメタバースの行き着く先はヴァナ・ディールでありエオルゼアであり、ハイデリンなんだと思うわけです。ということで、皆さん、誰かがメタバースと言い出したら眉に唾を塗りつつ、スクエニが今後も生き残って理想のバーチャル空間を作り続けてくれるか、その価値を正しく理解した企業に買収してもらえることを祈りませう。