TAKST の雑念所

週2は何かを書くということを目的に、思いついたことを何か書きます。

Web1/Web2/Web3 と個別定義したがっている層がいるが、その変化はリニアに進むもので、明確に切り分けられるものではない

スターリンが大粛清を始めたのが59歳、毛沢東文化大革命を始めたのが73歳、若い頃にしかできない思い切った決断というのもあるけれど、高齢になって決断力があらぬ方向に先鋭化する事象もあるのだろうか。何にせよ、可能な限り被害者が少なく決着してくれることを祈るばかり。

さてさて、最近、以下の記事を読みました。

Web3への道:先駆者だった日本がガラパゴス化した理由 中編:インターネット利用の変化を読めず「電話」に固執(1/4) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

全体的にはふーんというくらいの内容、というか、IT業界ウォッチャーなら既知の内容が多かったのですが、気になったのが以下の部分。

>Web3は分散コンピューティングが主流になるといわれています。ということはWeb3.5はモバイルによって分散コンピューティング環境が構築できるということになるのです。

この人の中での分散コンピューティングは何なんだろう?というのが理解できなかったわけです。集約したリソースで一元的に処理を行うのではなくて、より広範囲で分散した処理を行うのが分散コンピューティングであって、Web x モバイル x 分散コンピューティング環境、と言われても??モバイルで分散処理はまだ理解できなくはないですが、Web というのは? どうもこの人と僕とでは Web の定義が異なるに違いない、ということまでは分かるのですが。

更に言うと、Web3 という単語でググると色々な情報が出てきますが、それもまた分からない。静的 Web を Web1 と定義し、動的 Web とモバイルブラウジング + アプリの世界観を Web2 と定義づけるのまでは理解できます。しかし、その先の Web3 とはという解説になった瞬間に、GAFAM というプラットフォーマーが絶対悪で、それから逃れた世界が Web3 であり、そのための要素がブロックチェーンと NFT である、という言葉が続くんですよね。いや、意味が分からない。ブロックチェーンというのは極論は分散台帳をインターネットでより広範囲に実現したものですし、NFT はもはや投機対象になっていて、クリエイター保護や知財保護の役には立っていないように見えます。それらが次世代の Web だ、と言われましても...。

まぁ、強いていうなら Tor みたいなものも昔と比較して広く知られ使われるようになりましたし、クラウドベンダーが成長し、ビジネスが成熟することで一般の個人ユーザーが個人の領域で享受できる範疇も広がってきているので、Web 含むコンピューティング資産が各個人に揺り戻しが来ているとはいえると思います。ただ、それが誰もがスマホを使っているのと同じレベルで発生するかと言えば違う気がしますし、ブロックチェーンで何かやるにしても、それを管理するプラットフォームが誰もが簡単に使えるレベルで実装されないと使われないと思うので、それはプラットフォーマーの世代交代が発生するだけなんちゃうんかな、と思う次第。

結論としては、Web### みたいな定義はマーケ屋さんかオンラインサロン屋さんの営業ツールだと思うので、眉に唾塗って取り扱った方が良いかなーと。いつにもましてとりとめもない内容ですが、今日のところはこんな感じで。