TAKST の雑念所

週2は何かを書くということを目的に、思いついたことを何か書きます。

なんにでも歴史があって、問題の要因は複雑極まりない、という話

全国規模で組織的な強盗事件が巷を騒がせております。どう考えても頭は堅気じゃないだろうなーという感がありまして、色々と有識者による解説記事や情報も出てきていますが、いやはや、これは難しい。難しいというか、積み重なった経緯と様々な事象・要因が複雑に関係していて、単純ではないし、根本解決は相当大変そうだなぁ、という感想を持った次第です。

 

統一教会問題にも関係するような反共対応のために反社会勢力を利用せざるを得なかった過去から、時代が下って徐々に締め付けを強め、存在を許さないようになっていったという歴史があり、その結果が今の半グレ勢力という話があります。それにも関係して、反社勢がシノギを確保することが難しくなった結果として、後ろめたい金銭を強盗することで利益を確保するという稼ぎ方が確立され、強盗という犯罪行為が組織化されていた、という状況があるようです。どうもオレオレ詐欺に使われてきたリストや金銭有無の確認プロセスが流用されている感もあります。

 

並行して、日本社会における中産階級の埋没で、若年層が稼げなくなったという状況があり、そういった社会的弱者を反社勢力が都合良い駒として使う状況になってしまっている。こちらの根本は社会全体の経済状況になります。ちなみに、日本の失われたウン十年という扱いで、日本がダメという扱いをされますが、物価インフレの関係で絶対値で見ると日本の凹みが目立つものの、アメリカでも中産階級の没落は問題視されているので、日本だけの問題ではない可能性が高いと思ってます。根本の根本は資本主義のシステムエラー、ないしは、米中経済同盟において中国にオフロードし過ぎたことの悪影響ということも考えられ、単に日本がヤバいというだけの話ではないんじゃないでしょうか。まぁ、少子化は大きく影響はしているでしょうけど。これはこれで超複雑。

 

更に他の問題点もあります。使い捨ての駒にされている末端の人々が捕まるわけですが、服役後に真っ当な職に就ける可能性が極めて低い環境になってしまっているせいで、稼ぐため、生きるためには再度、使い捨ての駒役に戻るしかない、という構造上の問題です。社会全体の潔癖さ、寛容性の低下、というのは成熟した証拠とも言えますが、意図していないにも関わらず二極化を産んでしまう、という、これまた大変難しい。

 

その他でいえば、闇バイトなるものがシステム化されていることも問題でしょう。情報社会化したが故に、悪事を目的にした組織化も容易になってしまっているということが言えると思います。テレグラムが、とかニュースで言われてますが、テレグラムが無くても何か使えるものを使って組織化するでしょうから、ここはどうにもならない。

 

ということで、ネット上で確認できる情報を流し読みするだけでも、これだけ多数の要因が浮かんできて、しかも一つ一つがかなり根深い。少子化を解決して、経済を上向きにして、反社問題をなんとかし、社会全体が再犯を防ぐために前科者に易しくなって、みたいに全部を解決しないと根本解決にならないわけですが、こんなこと、なろう系のチート野郎主人公でも難しいでしょう。一番、近道に見えるのは経済をなんとかするところな気もしますが、それができれば苦労しません。歴史が下るにつれて、関係する要因が増え、なんでも極めて複雑になってるなぁ、ということを再確認した、という話でした。